「学力」の経済学 中室 牧子

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この本は当たりの本.
このブログで紹介している本はほとんど読んで損のない本であるが,この本はこれから子育てする人には必読といえる.
ずいぶん前に読んだのだが,結構人に勧めているのでここでも紹介する.

「学力」の経済学
「学力」の経済学 中室 牧子

内容はとても面白いし,たまに挟まれる自虐的ジョークも面白くて,読ませる文章を書く方だなという印象である.

教育の収益率

教育投資への収益率は,株や債券などの金融資産への投資などと比べても高いことが,多くの研究で示されています.
(第2章)

親としては子供に将来普通の生活をしてほしいと思っている.
教育に投資するのは構わないと思うが,お金をかければいいというものでもないはずである.手っ取り早いことは確かだろうが.
こんなに面白い事を学校や塾に任せるのはもったいないと思う.

どこを見るべきか?

「褒美を与えるなら,努力に挙げるべきであり,結果ではない.」という内容(第2章)が書いてあるが,これは営業でも重要とされることである.
つまり,成果ではなく,プロセスが重要なのだ.

考えたら当たり前なのだが,結果だけ求めても努力の方法が分からなければ結果は出ないからである.
だからプロセス(努力の方法)は示してやらねばならないわけである.

ほめてもダメ

「ほめて育てろ」という言葉があるが,私はこれが大嫌いである.
直感的に嫌いなのだが,この本を読んでよく分かった.
ほめると自尊心が高くなるのではなく,学力が高いと自尊心が高くなるのである.(第2章)
そして,自尊心が高いというのは碌なものではない.
(参考:高学歴社員が組織を滅ぼす 上念 司)

しつけの重要性

非認知能力の重要性を述べている部分があるが,とても納得できる.
学力以外の能力(非認知能力)が生きるために必要だろう.

アホな本が存在するために「しつけ」をしない親がいる.
「子供は自由に育てる」などと言っている人はこの本読んでも分からないかもしれない.

4つの基本的なモラル

  • 嘘をついてはいけない.
  • 他人に親切にする.
  • ルールを守る.
  • 勉強をする.

をしつけの一環として親から教わった人はそれらを全く教わらなかった人と比較して年収が86万高い.
(第3章)

子供の学力に影響を与えるもの

子どもの学力には家庭の資源が大きく影響していて,学校にできることは私たちが想像している以上に少ないかもしれない.
(第4章)

いい先生とは

第5章では学校教育の質を上げる様々な方法が提案されている.
教育現場ではこの本こそ,読むべき本であろう.

最後に

一部だけ抜き出してみたが,詳しくは実際に本を読んでほしい.

この本に書いてあることは,本当の意味で子育てにかかわってきた人なら実感できることが多いのではなかろうか,それ故にこれから子育てにかかわる人には是非じっくり読んでほしいと思う.

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