白川静さんに学ぶ漢字は楽しい 小山 鉄郎

最終更新日: 公開日: 2007年11月

宮城谷昌光さんの古代中国小説が好きで文庫はほとんど全部持っている.
読んでいると白川静さんの本も読みたくなってくるのは必然で,私自身,かなり前のことになるが,子どもの名前つけるのに「字統」を買ってしまった.

最近,ふとしたことで,「白川静さんに学ぶ漢字は楽しい」を知り,まずは図書館で借りて読んでみた.

この本は今,小学校低学年の息子にはまだ読むことは難しいが伝えたい内容だと強く思った.
小学校で漢字を教える先生はみんな読んでいるのだろうか?
漢字がとても体系的に出来ていることが分かり,知ることが非常に楽しくなるはずだ.
「説文解字」で「口」の解釈が間違っていることを指摘した白川さんのことが改めてすごいと思えるとともに旧字体で犬を大にしてしまった戦後の間違いも,とても残念に思う.
ただ,「説文解字」の時代でさえ,間違った解釈をしているのだから,これが言語の変遷なのかとも思うと,妙に納得してしまう.
「口」の話,「手」の話など,非常に興味深い.
今,漢字を習っている世代の子にこそ,伝えるべきだ.

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