東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン〜 リリー・フランキー

書評
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嫁さんが図書館に予約していたのだが,待ちが200とかなってて,半年ぐらいでようやく借りることができた.
嫁さんが読んで泣きまくったというので,読んでみた.

リリーさんのお母さんに一つ教えられた.
それは「自分が恥をかいてもいいが,人に恥をかかせるな.」ということ.
箸の持ち方はどうでもいいが,人の家に食事に呼ばれて漬物を先に食うな.という.
「漬物を食うというのはおかずがおいしくない」ということを暗示しているのだと.
これは「うーん.」とうなった.
これは今まで意識したことが無かった.
まあ,生来の食いしん坊なので,自然と漬物を先に食うということはあまり無かったと思うのだが,以後気をつけようと思った.
嫁が泣いたというくだりは,私には泣けなかった.
それはおそらく身近にいた肉親の死に立ち会ったことがあるからだろうと思う.
とてもリアルに,というか,本当の話なのだから当たり前なのだが,光景が目に浮かぶ描写なので,私もこの本を読みながら,大学生の時に一緒に住ませてもらってた亡き祖母のことを思い出した.
リリーさんは親孝行をしたと思うが,私は祖母に孝行ができなかったので,ちょっとうらやましかった.