伝承農法を活かす家庭菜園の科学 木嶋 利男

書評
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本屋でふと目にとまったので読んでみると,最近個人的に注目している自然農法のことなども書いてあった.
既に持っている自然農・栽培の手引きの川口氏に関しても言及していて,面白そうなので購入.

伝承農法を活かす家庭菜園の科学
「緑の濃い家庭菜園のホウレンソウから,時として7000ppm(一般的には3000〜5000ppmが適正)を超える硝酸塩を検出することがあります.このような高い硝酸塩濃度では肥料の残留基準があるヨーロッパでは食料として販売することが出来ません.」など肥料のやりすぎは問題とかいてある場所もありつつ,だからといって「自然農法は生産性や収益性よりも,自然環境や食料の安全性を重視するため,農業としては成立しにくく,」と自然農法賛美でもなく,家庭菜園を行う上で知っておいた方がよいことが淡々とつづられている.
自分で育てたら安心かもしれないが,知識が足りないと安全とは言い切れない部分が確かにあることが分かる.
コンパニオンプランツも多数載っていて,いろんな本を見てきたつもりでも,まだまだ知らないんだなということがよく分かった.
全体的に栽培方法に思想が入っておらず,方法に対して一々詳細な理由説明があるところが,非常に良い本に思える.
有機農法や自然農法を考えている人にとっては,かなり面白い本だと思う.
是非,一度手にとって読んでみて欲しい.