野村ノート 野村 克也

書評
この記事は約2分で読めます。

最初に断わっておくが私は野球が好きでない.
サッカーが常にほとんど全員が動いているのに対して,野球はほとんどが全員が動いていないからだ.
オシム監督になってから非常に楽しみになった日本のサッカーだが,途中で倒れられたのは本当に残念だ.オシム監督の下での日本代表が見たかった.体調が治ったら本当に復帰してほしいと思う.
サッカーと違い,興味のほとんどない野球界だが,例外的に以前から発言が面白いと思っていたのが野村監督だ.
先日,カンブリア宮殿を見てから,やはり面白いと再認識して買ったのがこの「野村ノート」だ.

野球は知力だ.
気力,体力があるのはプロなら当たり前,知力を持って初めてプロといえる.
プロは現状に満足しない.
などなど.
古田選手が野村監督の行動を「三流は無視,二流は称賛,一流は非難」と言っていたが,これも面白い.
この本には管理・経営することになって気づくことや,同意できることが少なくない.
「管理する者は絶対に結果論で部下を叱ってはいけない.」などはまさにそのとおり.
体育会系というのは最悪だ.
ジョジョも言っていたが,ただ「がんばる・努力する」というのは私にとっても一番嫌いな言葉だ.
私は体育会系って,上からのいじめとかを除いても,結果論の究極形だと思っている.
売っている営業マンが必ずしも優秀な営業マンとは言えないことと同じである.
印象に残ったのは星野監督との違いを阪神のオーナーが野村監督に話した箇所.
星野監督に代わって優勝した一番の理由はこれだと思う.
仕事でもそうだが,もちろん知力や体力も必要なのだが結構重要な要素として推進力が挙げられると思う.実行力と言ってもいい.他人に言っても動かないなら自分で全部やってしまうぐらいの勢いがある人間の方がうまくいくのだ.
他人に任せて,「うまくいかない!」と怒っても何事も始まらないのだ.
それはさておき,サッカーでもこれだけの内容を書ける人がいるのだろうか?と思った.
オシム監督の「日本人よ!」も買って読んでみたがサッカーのプレーについて具体的に踏み込むところまではいっていなかった.内容的には初歩編という感じ.
どなたか,サッカーにおける「野村ノート」のような本があったら教えてください.
野村ノートで検索