医学常識はウソだらけ 分子生物学が明かす「生命の法則」

書評
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最近,医療関連や薬関連の本を読むことが少し増えている.
この本はもう7年も前に出版された本だが,納得がいった.

薄々,そうだろうと思っていることがよく分かるように説明されていた.

以下,気になる部分を取り上げる.

  • 失明を宣告されたが,分子栄養学で克服
  • 「食塩を摂りすぎると高血圧になる」のウソ
  • 高血圧の原因の一つは食塩の過剰摂取ではなく,カリウムの不足
  • コレステロール降下剤が胆石を作る
  • はたして血糖値を下げれば糖尿病は治るのか
  • 動脈硬化は分子栄養学なら治療できる
  • 発熱に抗生物質,解熱剤を使ってはいけない
  • 花粉症にはタンパク質とビタミンA
  • ガンの真因は「活性酸素」

糖尿病やガンの話は特に納得できた.

基本的に食べ物をよく考えれば,体の不調は治せるという話だ.
特に卵はいいようだ.

また,「無農薬野菜には発ガン性の危険あり」「有機野菜は寄生虫の温床」と書いてあるが,これはよく言われることでもあるが,程度の問題だと思う.昔や今の中国のように野菜を洗剤で洗うほど農薬を使っていれば体に悪いのは当たりまえ.だいたい虫が死ぬ時点で毒は毒なのだ.少量だからいいのであって,全く使わないと問題などということはない.ちょっと書き方が断定的過ぎるのが少し気になる.
肥料をやりすぎると硝酸態窒素を植物が吸収し大量に蓄積する」ということや,濃い緑の野菜には硝酸態窒素がより多く含まれているというのも知っている人は知っていると思う.完全に発酵されていない肥料を使うと有機でも硝酸態窒素が多く含まれる野菜が出来てしまう.(自然栽培はそれに対抗して出来たものだから.)

他の内容もこの調子で断言しているのだとしたら,全部が全部信じられることではないのかもしれない.
なるほどと思われることがたくさん載っていた.

見極めて読めば有用な本だと思う.
ただ,「栄養を考えて食べよう」とずっと書いているのだが,最後の最後で食べ物で完璧を目指すのは無理なのでサプリを使おうと,手のひら返しをするのには参った.
ますます,どこまで信じてよいのやら?となってしまう.

最後まで「食べ物を選んで食べよう」で押し通してほしかった.
「それがいろんな事情で無理ならサプリをお勧めします」の方が広告的には成功なのではないかと思った.